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雛人形の由来と意味について

1.雛人形の由来について

女の子が生まれると、健やかな成長と幸せを願って雛人形を飾ってひな祭りを行ってお祝いするという人も多いと思います。
母方の祖父母から贈られることが一般的で、豪華な7段飾りや5段飾りなどのほか、近年ではスペースが少なくて済む平段やガラスケースに入った3段程度のものが主流になっています。

雛人形はもともと「上巳の節句」の時に草や藁で作った人形で体を撫でて、汚れを移したものを川に流すことによって厄払いするという行事だったのです。
それが貴族階級の女児が行っていた紙の人形を使ったおままごと遊びである「ひいな遊び」と合わさることによって生まれたとされています。

ひいなとは、小さくて可愛いものという意味と大きいものを小さくするという意味合いもあります。
この意味合いが人形と意味が重なって人形は「流しひな」と呼ばれるようになったのです。

この風習は長く続いていき、江戸時代になると人形作りの技術が発達することで紙から成功で豪華な人形になっていき、そうなると雛人形を川に流すのではなく飾るものへと変化していき江戸時代になると上巳の節句は3月3日に幕府が制定し、その際上巳の節句は女の子のための日、鎧兜や鯉のぼりを飾る端午の節句の5月5日は男の子のための日と定めたのです。

人形を飾るという風習に変化するのと同時に、厄除けから健やかな成長と幸せを願う日へと変化していき、旅行や嫁入りの際にも身代わりになってもらえるように持って道中を過ごしたとされています。
そのことから上流階級の娘の嫁入り道具としての需要は高まり、夫婦が仲良く過ごせるようにと男女対となっていきます。

2.雛人形を飾る時期はいつ?

そんな雛人形を飾る時期としては節分の次の立春から3月の中旬時期までが一般的です。
3月3日がひな祭りですので遅くても2月の下旬頃から用意しておき、一週間前までには飾っておくことが良いとされています。

飾る場合には高温多湿、直射日光が当たるような場所に飾ることは避けるようにしていきます。
地方によっては飾り付ける日や片付ける日が決まっていることもあるため、年配の方に日にちを相談してみるのもオススメです。

片付ける場合は3月3日を過ぎたら、なるべく早くしまう方が良いと考えられています。

片付けるのが遅いと結婚するのが遅れてしまうとも言われていますが、これは長い間出しっぱなしにしていると人形が傷んでしまうことにもつながるための迷信ですが、片付けが出来ない人は家事ができないはずとみなされてしまったり、いつまでも人形を出しっぱなしにしていると身代わりになった厄を再び拾ってしまうからとも言われています。

しかし、人形が傷んでしまうのを避けるためにも3月3日が過ぎたら天気が良く空気が乾燥している日を選んでできるだけ早くしまうことをオススメします。

ひな祭りといえば、様々な伝統料理を食べるのも縁起物の一つとされています。
ちらし寿司や白酒、ハマグリのお吸い物などが代表的な料理といます。

3.ちらし寿司の諸説について

縁起のいい由来としては、まずちらし寿司は諸説ありますが、お寿司の起源とも言われている「なれ寿司」にエビや菜の花などを載せて平安時代から食べられていたからだと考えられています。

それが現代に受け継がれているうちに、豪華で見栄えのするちらし寿司に変化していったと言われています。
ちらし寿司にも意味があり、エビは腰が曲がるまで長生きできるように、レンコンには先が見通せるように、卵には金運という意味があると考えらえており、縁起の良い食べ物です。

ハマグリのお吸い物は、対になった貝同士でないと絶対に合わないと追われています。
それが一生涯一人の相手と添い遂げるという理想の夫婦像の象徴と捉えられとり、それをひな祭りの時にハマグリのお吸い物として飲むことで将来素敵な男性と出会っていい結婚をして、いい夫婦生活を送れるようにという親の願いが込められています。

ひなあられはもともとひな祭りに欠かせない、菱餅を砕いてあげたものだとされています。
関東では米を爆発させる本が死に砂糖で甘くしたお菓子ですが、平安時代から続くひな祭りの起源は関西ですので、関西の塩や砂糖醤油で味をつけたものが本当のひなあられではないかと考えられています。

4.女の子の健やかな成長と幸福を願うために

菱餅は、赤、白、緑のお餅のひし形の餅です。
もともとは草餅でしたが、赤は魔除け、白は清浄、緑には健康問意味合いと雪が溶けて新芽が芽吹き桃の花が咲くという春を表しているという意味合いもあります。

白酒はアルコールの入っているお酒です。
甘酒とは異なり桃の花をつけたお酒で、邪気払いと長寿の意味合いがあります。

ひな祭りは出したりしまったりするのが面倒という人もいると思います。
しかし、そこには健康や成長、幸せを願う大人の気持ちが込めれている行事でもあります。

料理も縁起の良いものが多く、意味がわかれば準備をするのも楽しくなります。
女の子の健やかな成長と幸福を願うためにも、ひな祭りを楽しむことをオススメします。